落とし物〜靴下編〜
落とし物をよく拾います。
たぶん、拾うほうだと思います。
休日、駅に向かって歩いていると、前方にお散歩中のチワワがいました。チワワはショッキングオレンジでピカピカの靴下を片足に履いていました。最初は「片足だけだ。ケガして包帯でもしているのかな。」とか思ったけれど、ただのおしゃれチワワかもしれないとも思いました。
チワワとすれ違い、20メートルくらい離れたところで見覚えのあるショッキングオレンジの靴下を発見。あーさっきのチワワか。
どうやらお散歩の最中に、片足の靴下が脱げてしまったようでした。
靴下を横目に、とりあえず一旦通り過ぎてから(一瞬拾うかの躊躇、これいつもやってる)
やっぱり拾って、来た道を振り返ると、遠〜くのほうにまだ飼い主とおしゃれチワワが確認できました。
いや〜遠いな、と思いながらも来た道を走って引き返すしかありません。
手に持った靴下をフリフリして、「これ、落ちてましたよー」という雰囲気を出して近づくと、飼い主さんも愛犬が靴下を脱ぎ落としてしまったことに気が付きました。
「ありがとうございます!すみません!」とハキハキした口調。
それが気持ちがよくて、届けてよかったと思いました。
そんなことないかもしれないけど、はっきりお礼を言ってくれる人はあまりいないのです。
私と別れると、「○○ちゃん、どこで落としたのぉ〜?」とチワワに話しかけていたな。
さて、心の葛藤が始まります。
なんというか、まず、良いことをしている感じの自分が少しだけきもちわるいのです。
確かに拾わないより、拾ったほうが良いし、別に何も悪いことはしていないのです。
落とし物をした相手に、無事渡せた時の、まわりの人の視線も少しだけ気になったりもするのです。ただの考えすぎです。
「あー!よかった!手元にもどってよかったね!いいことしたわー!」
と気持ちよく思えればいいのになあ。
こんなことを毎回、毎回思っているのであります。
ちなみに今回は、「ワンコ連れのお母さん」みたいな、比較的話しやすそうな方だったので、すぐに追いかけて話しかけられて、おまけに気持ちの良い言葉もかけてくれました。
しかし、これはめちゃくちゃ人によります。
人は見かけじゃないと言うけれど、見かけで判断することばっかりです。
話しかけてから、「(うわーやめときゃよかった‥)」と思うことだってよくあるのです。
正直なんか怖いときもあるし。
けれど、落とし物を拾わないでスルーした時、
それもそれで気持ち悪いのです。
「あぁ、あの瞬間に迷わず拾っておけば、今こんなモヤモヤした気持ちにならずにすんだのに!」とか。
そのたび、
「もっと気持ちよく、スマートに行動できる人になろう。」と思うのです。
落とし物を横目に通り過ぎたって、どうせ自分は引き返して拾うんだから、もう諦めて最初から拾おう。
毎度毎度、自分に言い聞かせて、
今ではだいぶ楽に(スマートに)落とし物を拾えるようになった気がします。
という、落とし物を拾った話でした。
おわり
